こんにちは。
Beija-flor ベイジャフロール
オンラインパン教室
講師 鈴木里美です。
さて今日は
ライ麦粉についてお話しします。
ライ麦は小麦と同じ「イネ科」の仲間です。
ヨーロッパやロシアなどでは
小麦がなかなかうまく育たない気候のため、
寒い場所や痩せた土壌でも育つ
ライ麦が栽培されています。
そういった地域では
このライ麦を使用したパンを食べることが多いです。
ライ麦パンの呼び方
特にドイツではライ麦パンが主流で、
ライ麦の含有量によってパンの呼び方が変わります。
呼び方を知っていれば
パン屋さんでどのくらいの量のライ麦粉が
使われているパンなのかが分かります。
ただ、ドイツ語なので覚えるのが難しい。。。
- ロッゲンシュロートブロート・・・90%以上のライ麦粉を配合
- ロッゲンミッシュブロート・・・70%以上のライ麦粉を配合
- ミッシュブロート・・・50%以上のライ麦を配合
- ヴァイツェンミッシュブロート・・・10~20%のライ麦を配合
なかなか覚えられないですよね。。
ですので上記のような名前を見たら、
「あ、ライ麦が入っているパンだな」と
分かるくらいでいいと思います。
多くのパン屋さんは
ライ麦がどのくらい含まれているか
表記しています。
ライ麦の栄養価
ライ麦粉はライ麦の胚乳部分を使用します。
全粒粉のように表皮・胚芽・胚乳全てを粉にした
全粒粉のライ麦粉もあります。
小麦に比べて
食物繊維やビタミンB群が豊富に含まれていることから、
健康志向の人を中心に注目されています。
上記の他にも様々な栄養効果があります。
- パンの中では低カロリー低糖質
- 便秘解消効果がある
- 低GI値なので血糖値の上昇が緩やか
- 噛み応えがあるので咀嚼回数が増える
- 高血圧や動脈硬化、糖尿病の予防にも役立つ
ライ麦の特徴
ライ麦は小麦とよく似ていますが
大きな違いが一つあります。
それは、グルテンが形成されないのです。
(グルテンについてはこちら)
そのため、ライ麦を多く使用したパンは膨らまず
ずっしりと噛み応えのパンに焼きあがります。
既存のレシピにライ麦を加えたい時は
10~20%程度の小麦を置き換えて作るといいですよ。
全粒粉と同様
ライ麦粉を使用すると生地がべとつきやすいので
水分は少し少なめに調整してください。
ライ麦パンの食べ方
そのまま食べるとライ麦独特の酸味があり
食べずらい方もいらっしゃると思います。
食べるときは
チーズやスモークサーモンを上にのせて
カナッペやサンドイッチにして食べると
ライ麦パンの魅力が広がりますよ。
以上、ライ麦についてお話ししました。
ライ麦の風味が好きな方や
栄養価の高いパンを食べたい方は
普段のパン作りで小麦を少しライ麦粉に置き換えて
作ってみてくださいね。