はちみつを使う前に知っておくべきこと

2023年4月4日

こんにちは。

 

Beija-flor ベイジャフロール

オンラインパン教室

講師 鈴木里美です。

 

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昨日はファーストステップコース2回目のレッスンでした。

 

今年からコースレッスンのメニューがリニューアルし、昨日初めて登場した『フロマージュ』。

 

 

しっとりした生地とクリームチーズのフィリングがとても合う、優しい甘さのパンです。

 

今回は、焼き色を付け過ぎない部分が少し難しいところでしたが、みなさんオーブンとにらめっこし、ご自身で工夫されていい感じの焼き具合になりました。

 

オーブンが使いこなせるようになると、他のパンを作る時にも自分でコントロールできるようになります。

 

さて、今日ははちみつについてお話しします。

 

昨日のレッスンでも使ったはちみつ。座学でははちみつの効果砂糖からの置き換え使う時の注意点をお伝えしました。

とても大事な内容なので、今回は皆さんにもシェアしたいと思います。

 

 

はちみつの効果

 

①しっとりする

はちみつは果糖ブドウ糖でできており、砂糖(ショ糖)に比べて果糖保水性が高いです。

そのため、水分が抜けるのを防いてくれるので、しっとりと焼き上がり、パンが硬くなるのを遅らせることができます。

 

②焼き色が濃くなる

パンを焼くと、メイラード反応が起こり焼き色がつきます。

メイラード反応とは、お肉を焼いたときに表面に焼き色がつくのと同じ現象で、パン生地に含まれる糖類アミノ酸やたんぱく質が熱せられることによって茶色くなります。

はちみつに含まれる果糖とぶどう糖は、砂糖(ショ糖)に比べてこのメイラード反応が起きやすいため、焼き色がつきやすくなります。

砂糖をはちみつに置き換える計算

 

はちみつは80%が糖分20%が水分となります。

これさえ覚えておけば、計算がすんなりとできてしまいます。

 

例えば砂糖20gを使用するレシピがあるとします。

①糖分をそろえる

まず砂糖と同じ糖分にするには、はちみつがどのくらい必要かを計算します。

砂糖20gと同じ甘さにするには、20g÷0.8(はちみつの糖分80%)=25gとなり、はちみつが25g必要になります。

 

②水分量を調整する

はちみつには水分が含まれるので、そのままだと生地に入る水分量が増えてしまいます。

そのため、①で出したはちみつの量から水分量を計算し、レシピの水分量から引きます。

今回の例の場合、はちみつ25gには20%の水分が含まれているので、25g×0.2=5gとなり、レシピの水分量から5gひきます。

 

Check!!

砂糖からはちみつに置き換える時によくある間違いは、砂糖の量をそのままはちみつに置き換え、かつ水分量を調整しないこと。

そうすると、甘さも変われば生地もかなりべたつきます。

必ず、糖分の調整と水分量の調整は行いましょう

また、普段のパン作りでもそうですが、水分量は材料や湿度、温度によって変わります

上記で5gの水分量を減らすと計算が出ましたが、もう少し多めに減らしてから調整することをおすすめします。

逆に、はちみつを砂糖に置き換えたい時は、はちみつの糖分量を計算して水分を足します。

上記のレシピを元にはちみつ25gを砂糖に置き換えるとします。

はちみつの糖分は25g×0.8=20gなので、砂糖を20gに置き換えます。

そして、はちみつ25gの水分量は25g×0.2=5gなので、レシピの水分量に5g足します。

 

 

最初にお伝えした、『はちみつの糖分80%、水分20%』を覚えておくと、いつでも簡単に計算ができますね。

 

使うはちみつに注意

 

はちみつは必ず加熱処理がされているものを使いましょう。

加熱されていないはちみつには酵素が働いており、たんぱく質を分解する働きがあります。

そうすると何が起こるかというと、たんぱく質から成るグルテンができずらくなり、生地がゆるんで膨らまない原因となります。

 

スーパーで売られているほとんどのはちみつは加熱処理されています。

ですが、高級はちみつや非加熱と書かれてあるはちみつを使う場合は、必ず加熱してから使うようにしましょう。

私は普段、叔父が趣味で採取した非加熱のはちみつを使っているので、使う量をココットなどの小さな容器に入れて、電子レンジで数秒沸騰させています。

はちみつをお持ちの方は加熱処理されているかどうか、ご使用前にご確認くださいね。

 

今日ははちみつについてお話ししました。

はちみつを入れたパンはしっとり美味しく焼きあがります。

ご自身でアレンジをしたい時は今日の話を参考に、お家にあるはちみつをぜひ使ってみてくださいね。

 

今日も最後までお読みいただきありがとうございました。