おはようございます。
昨日東京は、日中25℃あったのに、夜は16℃まで下がりました。
まだ1日の気温の変化が大きいので体調管理に気を付けないといけませんね。
さて今日は、私がパンに興味を持ち始めてパン屋さんへ通うようになった頃、当時よく分からなかったパンの名前について解説します。
最近おしゃれなパン屋さんが本当に増えましたよね。
フランスやドイツで馴染みのあるパンが、日本でも沢山売られるようになりました。
でも名前も現地の言葉をそのまま用いて売られていて、
「・・・? 何語? どんなパン?」
と思ったことがよくあります。
ここではパン屋さんでよく目にする2種類のパンについて解説します。
きっと私と同じように、「このパンよく見るけどどんなパンなんだろう?」と感じている方がいらっしゃると思いますので、そんな方のためにこの記事が役に立てたら嬉しいです。
まず初めは『コンプレ』。
私が長年勤めていたホテル業界では、「お客様からの苦情=Complaint」のことを
コンプレと呼んでいました(笑)
でもパン業界でのコンプレは、全粒粉を主原料として作ったパンのことを指します。
コンプレはフランス語で「Complete=完全な」という意味があります。
小麦粉は胚乳のみから作られるのに対し、全粒粉は胚乳・胚芽・表皮すべてを丸ごと粉にして作られます。
このようにまるごと完全な小麦を原料とする全粒粉で作られるパンだから、コンプレ(完全なパン)と名付けられたと言われています。
作り方はフランスパンによく似ています。
全粒粉を多く使うとグルテンができにくく膨らまないので、中身が詰まったずっしりとしたパンになります。少しモソモソっとした食感になりますが、ビタミンや食物繊維など栄養を豊富に含んでおり、材料がシンプルな分、小麦の味がしっかりと味わえます。
続いてよく目にするのが『セーグル』。
セーグルはフランス語で「ライ麦」のことを指します。
以前、ドイツではライ麦の配合量によってパンの呼び方が変わるというお話をしました。
(その時の記事はこちら)
フランスでも同じように、ライ麦の配合具合によって呼び方が変わります。
- パン・ド・セーグル・・・ライ麦粉の比率60%以上
- パン・ド・メティユ・・・ライ麦粉50%、小麦粉50%
- パン・オ・セーグル・・・ライ麦粉10%~40%
“ド”は「~で作った」、“オ”は「~が入った」という意味です。
“メティユ”は「ライ麦と小麦の混合」という意味です。
ライ麦を多く含むパンは、全粒粉と似たようにグルテンができにくいため、ずっしりとしたパンに仕上がります。独特の風味があり、フランスやドイツでは薄くスライスしてハムやチーズと併せて食べることも多いようです。
ここ最近、「コンプレ」と「セーグル」はこだわったパン屋さんでよく目にします。
この2種類を知っておけば、パン屋さんへ行って名前を見ればどんなパンなのかが分かるようになり、より一層パンを選ぶのが楽しくなりますね。