スキムミルクって何? パン作りの副材料 乳製品編 その2

2021年5月24日

パンを作るときによく使用する乳製品は、主に牛乳スキムミルクです。

では、まず「スキムミルク」とはどんな乳製品なのでしょうか。

 

スキムミルクは、簡単に言うと、「脱脂粉乳」のことです。

牛乳に含まれる乳脂肪分と水分が取り除かれ、粉末になったものです。

スキムミルクには牛乳に比べて下記のような利点があります。

 

長期保存が可能

通常牛乳は10日~2週間が賞味期限に対し、スキムミルクは1ヵ月以上もちます

水分量がない分、長く保存できるのですね。

ここで注意したいことが、スキムミルクは乳製品だからと言って冷蔵庫や冷凍庫で保存するのはNG

湿気にとても弱いので、常に常温の冷暗所、できれば乾燥したところで保存してください。

そして封は必ずしっかりとしてください。

スーパーで売られているスキムミルクはほとんどジップロックのようなチャックになっていると思います。

封をする時にこのチャックにスキムミルクの粉が付いていると、隙間から空気が入ってきてしまうことがあります。

しまうときは必ずチャック周りの粉を落とし、しっかりと端から端まで閉じるようにしましょう。

もしあまり頻繁に使わないのであれば、富澤商店など製菓材料店に売っている小分けになっているものを購入することをお勧めします。

 

 

栄養価が高くヘルシー

スキムミルクは凝縮している分、牛乳に比べてたんぱく質やカルシウムが多いです。

また脂肪分が取り除かれていますので低カロリーです。

ダイエットするからと、お肉類を食べなくなるとたんぱく質が取れなくなりますので、その分スキムミルクで補うことができると紹介されています。

 

 

スキムミルクがない!!

うっかりきらしていたり、買い忘れた。。

そんな時は牛乳に置き換えてパンを作りましょう!

(牛乳もない時はどうしようもないので、買いに行きましょう。おいしいパンを作るためです。(笑))

 

まず牛乳の1割は固形分であること。

代用する場合は、スキムミルクの10倍量の牛乳に置き換えます

そして増えた分の水分量を、レシピ材料にある水分量から減らします。

例えば、10gのスキムミルクを牛乳に置き換えるときは、100gの牛乳を加えます。

100gの牛乳は10g固形+90g水分ですので、レシピ材料の水分量を90g減らします。

反対に牛乳をスキムミルクに置き換えたい場合は、

100gの牛乳の中に固形分が10g含まれていますので、スキムミルクの量は10gに置き換えます。

そして水分量を90g増やせばいいのです。

 

前回の投稿でお話ししましたが、牛乳に含まれる乳脂肪分はグルテンを形成する妨げとなります。

そうするとパンの膨らみが弱まるためボリュームが減り、ふんわり感も弱まります。

それに比べてスキムミルクは脂肪分が取り除かれていますので、グルテン形成を邪魔せず、ボリュームのあるふわっとした生地に仕上がります。こういった理由からスキムミルクを好んで使用する方も多くいらっしゃいます。

スキムミルクを使用する際に覚えておいていただきたいのは、計量はパンを作り始める直前にすること。前述でもお話ししましたが、スキムミルクは湿気に弱いので、放置したままにすると水分を吸ってだまになりやすくなってしまいます。

  

 

牛乳やスキムミルクの特徴と計算方法を知っていれば、自由に配合して自分好みのパンを作ることができますね。