生地を倍量で作る時のポイント3つ!

2022年3月29日

こんにちは。

 

Beija-flor ベイジャフロール

オンラインパン教室

講師 鈴木里美です。

 

 

東京は桜が満開でーす!!

昨日も同じ区にお住いの生徒さんとLINEをしていて、満開できれいですよね~っていう話をしていました。
いつも、あっという間に散ってしまうので、今年は沢山見れたらと思います。

 

 

さて今日は、よくご質問いただく『生地を2倍量で作ってもいいですか?』という疑問にお答えしたいと思います。

倍量で作って失敗した。。。
そんな経験を持つ方も、いらっしゃるのではないでしょうか。

倍量で作っても失敗しないパン作りをご紹介していきます😊

まず初めに、確認していただきたいことが2点あります。

①ホームベーカリーや捏ね機で生地をこねる場合の、最大粉量。 

機械には最大でこねられる粉の量が決まっています。1斤用ホームベーカリーはだいたい300g、2斤用だと400g~500g、こね機の場合は600g以上こねられるものがあります。お持ちの機種が、作りたい量の生地をこねられるかどうか、確認をしてくださいね。
手ごねも、こねる生地の量が増えると大変になります。手ごねの場合は、300g~400gまでにするといいですよ。

 

②オーブンが2段で焼けるかどうか

オーブンが2段で焼ける場合は、ある程度の生地量が一度に焼けます。オーブンにもよりますが、400g~500gの生地量であれば問題ないはずです。しかし、オーブンが1段しか焼けない場合は、すべての生地を天板1枚にのせることは難しいです。生地同士の感覚が狭すぎると、生焼け&生地同士がくっつく原因となります。その場合は、半量の生地を発酵を遅らせて焼く必要があります。(ずらす方法は下記でご説明します。)

 

 

それでは、生地を2倍量で作るときのポイントをお話ししたいと思います✨

ポイントは下記3つ!

  • こね・一次発酵・成型は時間がかかることを知っておく
  • オーブンの温度調整と天板の反転
  • 発酵をずらす

では、順番に解説していきますね。

 

こね・一次発酵・成型は時間がかかることを知っておく

生地の量が増える分、こね・一次発酵・成型の工程は時間がかかります。こねと一次発酵は、時間ではなく、しっかりこねられているかどうかのグルテンチェック、発酵が完了しているかどうかのフィンガーテストなどで見極め時間を調整します。時間を2倍にするということではないので気をつけてくださいね。まずは、元のレシピと同じ時間でこねや発酵をしてみて、そこから生地の様子を見ながら時間を追加していきます。

成型は、生地量が多い分時間がかかります食パンなどの大型のパンは、分割数も少ないのでそこまで気にする必要はありませんが、小型のパンは成型する生地の数が多くなります。成型に時間がかかると、最初に成型した生地がどんどん発酵してしまい、焼き上がりに差がでますので、成型が沢山あるときはできる限り早く成型することを心がけましょう特に夏は室温が高いので、放置するとあっという間に発酵が進みます。

オーブンの温度調整と天板の反転

オーブン2段で焼くときのポイントです。レシピの温度より10~20℃あげて、できる限りレシピ通りの時間で焼けるようにします。2段で焼く時にレシピ通りの温度で焼くと、焼き色がつかないことが多いです。

パンに焼き色がつくというのは、生地中の水分が100℃になり蒸発して、その後160℃でおこるメイラード反応や、180℃でおこるカラメル化によって茶色に変わるということ。パンを庫内に多く入れるということは、蒸発させるべき水分も多くなるわけです。レシピ通りの温度で焼いていると、メイラード反応やカラメル化が遅れてしまい、時間通りに焼いても焼き色がつかないっていうことなんですね。焼き色がつくまで時間を長くすると、生地中の水分がどんどん蒸発してしまいますので、温度を少し高く設定して、レシピと同じ時間(1,2分長くてもOK)で焼けるようにしましょう。

また、オーブンは上段と下段、奥側と手前側で熱の通りが変わります。そのまま焼きあげると焼きムラができてしまうので、パンの焼き色がつく頃(7割ほど過ぎた頃)に、上下を入れ替え、且つ180℃天板を反させて前後を入れ替えます。オーブンを開けると庫内の温度が下がるので、できる限りドアを開けている時間は短くしましょう。

発酵をずらす

オーブンが2段で焼ける場合は、焼くまですべての生地を同時進行で作れますが、1段でしか焼けない時は、発酵をずらす必要があります。最終発酵の時に、天板一枚はオーブンの発酵機能で、もう一枚は室温で発酵することで、発酵の完了時間をずらすことができます。オーブンで発酵させた天板の生地が発酵完了したら先にオーブンに入れて焼きます。続いて室温で発酵させた天板の生地が発酵完了したら焼いていきます。

しかし、ここで注意していただきたいのは室温が高い夏場。成型のところでもお話ししますが、夏場は温度が高いので、室温でもどんどん発酵が進んでしまいます。ですので、できる限り涼しいところで発酵させるようにしましょう。

発酵をずらすやり方は、パン作り初心者さんにとっては分かりにくいところだと思います。私も初めのころは見極めがうまくできず、後に焼いたパンが過発酵になってしまった。。という経験があります。ですので失敗をなくすためにも、発酵の見極めができるようになることがとても大事なことになります。

 

 

レッスンでは、自分で判断できるパン作りができるようになってほしいという想いがあり、毎回こねや発酵の見極めに関して、細かく説明をしています。

倍量で作りたいと思った方は、今日お伝えしたポイントを参考に作ってみてくださいね♪

 

今日も最後までお読みいただきありがとうございました😊