ハード系のパンの材料はとってもシンプル。
小麦粉・塩・イースト・水があれば作れます。
でももう一つ、ハード系のパンを作るのに欠かせない材料があります。
それが、
『モルトパウダー』
パン作りを始めた頃、ハード系のパンのレシピを見るとよく使用されており、
モルトパウダーとは何か、なぜハード系のパンにしか入れないのか謎でした。
ここではモルトパウダーについてお話していきます。
モルトパウダーって何?
モルトは大麦からとれる麦芽です。
よくモルツってビールの名前で聞きますよね。
ビールやウイスキーも、この麦芽からできているのです。
パンに使うモルトパウダーは、発芽した大麦を煮出してつくる麦芽糖を圧縮したエキスを粉末にしたものです。
モルトシロップという液状のものもあり、こちらはよくパン屋さんで使われることが多いです。
ご家庭では常温で保存でき、日持ちするパウダーのほうが使いやすいです。
どうしてハード系のパンに入れるの?
ハード系のパンは砂糖を入れないことが多いです。
イーストは糖分を栄養として炭酸ガスやアルコールを発生させるのですが、砂糖が入っていないとその働きが鈍くなります。そこでモルトパウダー(麦芽糖)を入れることにより、イーストの働きを助けてくれます。
また、焼き色を付けるという効果もあります。
焼き色が付いた方が、よりおいしそうですよね。
使い方は?
モルトパウダーの使用量の目安は、小麦粉に対して0.1~0.3%です。
200gの小麦粉を使用するのであれば、0.2g~0.6gです。
もっと効果を出そうと沢山入れると、生地がゆるゆるになってしまうので、分量は必ず守るようにしましょう。
耳かき1杯程度の使用量ですが、十分に効果を発揮します。
また使用する時は、レシピで使う水に溶かしてから使用してください。
粉類に混ぜてしまうと均一に混ざりにくいからです。
フランスパン専用粉は既にモルトパウダーが配合されている
フランスパン専用粉(準強力粉)でよく使用される「リスドォル」には、既に麦芽粉末が配合されています。
どのくらいの麦芽粉末が配合されているかは企業秘密だそうですが、時期によって量が異なるそうです。
ですので、「リスドォル」を使用する場合はモルトパウダーを入れる必要はないということです。
発酵をもう少し促したいと思うときはモルトパウダーを併用してもいいですね。
どこで売ってる?
私はよく富澤商店で100gのものを買いますが、カルディにも20gの少量で売っているようです。
ただお値段は少し高め。
あまりパンを頻繁に焼かない、製菓材料店が近くにない、などという時はカルディで少量のものを買ってもいいと思います。
ハード系のパンを焼きたい!という方は是非モルトパウダーを使用してみてください。
発酵を促す大事な役割を果たし、風味や焼き色が良くなりますよ♪