多くの種類のパンに使用される『砂糖』。
砂糖もただ甘みを出すだけでなく、パンを作るうえで重要な役割を果たしています。
酵母(イースト)の栄養源となる
パンが膨らむのはイーストが発酵して炭酸ガスやアルコールを出すから。
このアルコールを発生させるのに重要なのが砂糖なのです。
イーストが砂糖の成分であるショ糖が果糖とブドウ糖に分解し、それを栄養にアルコール発酵して炭酸ガスを排出します。
小麦粉にも糖分が含まれていますが、砂糖を配合することによってよりスムーズに発酵の過程が進みます。
パンの老化を遅らせる
砂糖には水分を吸収し保湿性があるので、パンがしっとりし日持ちします。
きれいな焼き色を付ける
砂糖は加熱すると「メイラード反応」が起こります。
このメイラード反応とは、パンの食材に含まれるたんぱく質の「アミノ酸」と「糖」が加熱によって結合して起こる反応のことを言います。
高温で加熱することにより起こる反応で、パンを焼く時も褐色の焼き色になり、香ばしい風味がでます。
砂糖は粉に対して5~8%の使用量が最も効果的に働きます。
ただ、菓子パンなどで20~25%入れる場合もあり、その場合はイーストの量を増やしたり、発酵時間を長くすることによって調整します。
砂糖は甘みを出すだけではなく他にも重要な役割があることが分かりましたでしょうか?
砂糖の量を調整できるようになれば、ますますパン作りが楽しくなると思います。